債権回収会社と弁護士事務所の債権回収代行の違い!どちらに依頼したほうが良いか?

目次

はじめに

第三者に債権回収を委託とは?代行可能な業者について

債権回収会社という債権の回収専門会社に委託

債権回収会社に回収を依頼するメリットとデメリットは?

弁護士や認定司法書士といった有資格者に委託

弁護士に回収を依頼するメリットとデメリットは?

債権回収会社と弁護士に違いはあるのか?

債権回収を依頼した場合の流れとは? 

まとめ 

■ はじめに

正常な期日に入金とならない未収債権を自分で回収するのはとても大変です。
たとえば、友人間の金銭貸借に関していえば、相手から「貸して欲しい」「ツケにして欲しい」と言われて応じるだけで、自分から無理やり相手に押し付けるということはありません。

基本的に相手から申し入れがあるわけですから、相手の態度も良いもので、受け取りにも積極的なことが多いです。

しかし、返済になると話が変わります。
借りる時は態度の良かった債務者が急に応じなくなるということだってあります。
返済に応じないばかりか、ずるずると返済を引き延ばすことや、連絡に応じないということだってあります。

酷い時には連絡を無視することや行方を眩ましてしまうことだってあります。自分で回収するには労力面のみならず精神面での負担も付きまといます。

そこで検討したいのが、債権の回収を第三者に委託する方法です。
第三者に債権回収を依頼する場合に押えておきたい弁護士と債権回収業者の違いについて解説します。

■ 第三者に債権回収を委託とは?代行可能な業者について

第三者として債権回収を引き受けてくれる存在には「債権回収会社」や「弁護士」「認定司法書士」があります。

前者は企業として法務大臣の許可を受けて債権の回収を行っています。
許可をもらっていない会社は債権回収業を営むことができません。会社名に債権回収という文字を会社名に入れなければならないなどの決まりに従って債権回収業を行っています。

後者は個人として資格を取得している法律の専門家です。
弁護士事務所や司法書士事務所といった事務所単位で仕事を受注することもありますが、事務所内に有資格者がいなければ弁護士事務所や司法書士事務所という名前を掲げることができないわけですから、基本は資格を持った専門家が依頼を受けて回収を行うという形になります。

債権回収を委託できる第三者は大きく分けてこの2つです。それぞれ、もう少し詳しく見て行きましょう。

■ 債権回収会社という債権の回収専門会社に委託

企業としての第三者に債権回収をお願いする場合は、まず違いをはっきりさせた上で依頼先を決めなければいけません。また、債権回収業者の特徴もしっかりと把握した上で依頼を出すことが重要です。

債権回収会社には種類があります。
一般的に債権回収会社というと、文言を社名に使った会社を連想するのではないでしょうか。
この他に債権回収をする会社としてファクタリング会社もあります。

債権回収会社はリース料金やクレジット料金などを回収することが可能です。
債権の買取り(債権譲渡)もしてくれます。回収するという性質が強いのが債権回収業者です。

対してファクタリング会社は融資という側面も強くなります。
弁済期日前の売掛金を買い取ることにより、銀行や信用金庫の融資以外で企業が迅速に資金調達をする手段として用いられることが多いです。
どちらの会社も債権の回収や買取りを行いますが、性質の違いに気をつける必要があります。

性質の違いの他に気をつけなければならないのは、きちんとした企業なのかどうかです。
皆さんは債権回収企業に怖い印象を持っていないでしょうか。
違法すれすれの取り立てをしそうで怖いという印象があるかもしれません。確かに中には違法な取り立てをする怖い業者もあります。債権回収業者の名前をかたり、犯罪に手を染める会社もあります。

きちんとした債権回収業者は法務大臣の許可を受けており、取り立てについても法律を順守しています。法務大臣に許可を受けている業者は法務省のサイトで確認することができます。依頼する前に確認しておきましょう。また、法務省のサイトでは債権回収業者を語る悪質な企業について注意喚起を行っています。安心して債権回収を依頼するために、こちらの注意事項も確認しておくといいでしょう。

参照:
http://www.moj.go.jp/housei/servicer/kanbou_housei_chousa01.html
http://www.servicer.or.jp/servicer/
http://www.moj.go.jp/housei/servicer/kanbou_housei_chousa15.html
http://www.moj.go.jp/housei/servicer/kanbou_housei_chousa19.html 

『債権回収会社に回収を依頼するメリットとデメリットは?』

債権回収会社に依頼するメリットは、何といっても「労力と時間を節約」でき、しかも「精神的な負担がない」という点です。
また、債権回収会社は回収を専門としているプロですから「安心して任せられる」というメリットもあります。

自分で債権を回収するのは大変です。冒頭でも述べたように、相手に催促するのは負担があります。電話をするにも手紙を用意するにも、労力と時間がかかります。

また、債権回収は法律の絡む分野です。時効や催促の方法など、専門知識が必要になります。債務者が応じてくれるのならいいのですが、返済を渋られると輪をかけて大変になります。

債権回収会社はプロですから、法律に則った回収をしてくれます。
債権回収の委託をすれば基本的に会社側で回収してくれます。
精神的にも時間的にも労力的にも、とても楽になります。回収が面倒と思うなら譲渡(売却)を選択することもできます。
事情や債権に合わせて方法を選ぶことができる点もメリットであるといえるでしょう。

債権回収会社のデメリットは主に4つです。
「全ての種類の債権回収ができるわけではない」「法的なトラブルに対処することが難しい」「債権回収方法が限られる」「手数料が必要」がデメリットです。

債権回収会社が回収できる債権の種類は法律で決まっています。
よくある個人間の貸し借りによる債権は回収できません。
また、企業として債権を回収しているため、回収の流れがある程度決まっています。
自分はまず話し合いで回収を促し、その後に法的な手段を検討したいと債権回収会社に相談しても「それは難しいです」と言われてしまいます。

会社側の手順がありますので、お客さん一人一人の希望に合わせた回収プランを練ってくれるわけではありません。債権にまつわる法的なトラブルも対応外となります。回収に特化しているのが債権回収会社なのです。

また、回収をしてもらう場合、相応の手数料や費用が必要になることを考慮しておく必要があります。100万円の債権を回収してもらったとしても、100万円満額が手元に残るわけではありません。

参照:
http://www.moj.go.jp/housei/servicer/kanbou_housei_chousa03.html 

■ 弁護士や認定司法書士といった有資格者に委託

法律の専門家である弁護士や認定司法書士に債権回収を依頼することもできます。
債権回収会社は債権の回収を専門にしている会社ですが、弁護士や認定司法書士は資格を所持している個人(事務所)であり、回収専門の会社というわけではありません。
債権回収はあくまで法律事務の一つという扱いです。

なお、認定司法書士も債権回収をすることは可能です。
ただし認定司法書士の職域は簡易裁判所の管轄に属すものとなります。弁護士よりも債権回収における手段は少なく、担当できる案件も限られます。

参照:
http://www.moj.go.jp/MINJI/minji116.html 

『弁護士に回収を依頼するメリットとデメリットは?』

弁護士に債権回収を依頼するメリットは「どんな種類の債権にも対応可能」であり「法的なトラブルにも対処してもらえ」「自分に合った回収方法を提案してもらえる」というものです。

弁護士であればどんな種類の債権にも対応可能です。
債権回収会社では回収対象外である個人間の債権にも対応できます。
債権の存在が法的な争いになっていたとしても、もちろん弁護士なら適切な対処ができます。回収以外でも債権にまつわるものであればほとんどのケースに対応することができるのです。

また、債権回収会社は会社の手順に従って回収を行いますが、弁護士の場合は依頼人ごとにオーダーメイドな回収方法を提案してくれます。

例えばAさんは800万円の債権を回収したいと考えていました。この場合、債権回収会社に依頼すれば、会社の手順に従って回収が行われます。しかし弁護士に依頼すれば支払督促を用いるという手段も可能ですし、訴訟や調停にもすぐに対処してもらえます。

まず債務者と話し合いをしたいという場合は弁護士に同席してもらい話し合いをすることもできます。話し合いの結果、分割払いにて返済となったら公正証書を作成してもらうことだってできます。その人に合った方法で回収を進めてくれるという点が弁護士に依頼する最大のメリットではないでしょうか。

ただし、弁護士に債権回収を依頼することにはデメリットもあります。

弁護士に依頼するデメリットは大きく3つです。「債務者に精神的な圧迫感を与える」こと、「報酬や着手金が必要になる」ことや「債権の買取りはできない」ということです。

弁護士に債権回収を依頼するためには基本的に着手金が必要になり、
さらに、発生した費用の支払いに加えて回収後の報酬も必要になります。
総額でどれくらいになるのかは各ケースによってかなりばらつきがあります。債権回収会社に依頼しても同じく料金がかかるわけですから、第三者に依頼するとは相応のお金が必要なのだと割り切ることもできるのではないでしょうか。

弁護士が出てきたことにより相手に焦りが生まれます。
今まで話し合いに応じなかった債務者すら弁護士が出てきたとなるとさすがに無視はできないことでしょう。ただし、相手に精神的な圧迫感を与えてしまった結果、債務者が大慌てで破産の手続きを進めてしまうというデメリットに繋がる可能性があります。破産の手続きが開始されると回収が難しくなってしまいます。

この他に、債権と縁を切ってしまいたい、資金調達のために債権を売却してしまいたいと考えても、弁護士は債権の買取りをすることはできません。債権回収会社やファクタリング会社を資金調達に活用できることと比較してみてください。

■ 債権回収会社と弁護士に違いはあるのか?

債権会社と弁護士に依頼する場合は、その「債権」と「事情」がどちらに向いているかを判断することが大切です。債権の成立や「払った、払っていない」といった法的な争いになっている場合は弁護士に依頼するといいでしょう。

また、時効が差し迫った債権やどんな回収方法を選択したらいいかわからない場合も回収を含め法律事務全般を扱える弁護士に依頼する方が適切といえます。債権回収会社が回収できない個人間の債権を回収する場合も弁護士の出番です。

債権回収会社に向く依頼は、争いもなくただ回収するだけという債権です。催促すれば比較的あっさりと払ってくれそうな場合や、債権の数が多く自分で回収するのは大変だという場合、債権を買取りしてもらいたい場合は債権回収会社に依頼するといいでしょう。

1.債権回収会社は手順が決まっているが弁護士は依頼人に合わせてオーダーメイドな回収をする
2.弁護士は債権の根底にある法的なトラブルにも対処できるが債権回収会社は難しい
3.債権回収会社は債権の買取りもできるが弁護士はできない
4.債権回収会社が回収できる債権は法律で決まっているが弁護士は債権全般に対応できる

1~4が債権回収会社と弁護士の大きな違いになります。
自分が回収を希望する債権の状態を考えてどちらに依頼するか決めることになります。どちらがいいのか判断に困った場合は、債権をはじめとした法律全般のトラブルに対応できる弁護士に相談するとスムーズに進みます。

■ 債権回収を依頼した場合の流れとは?

債権回収の流れは簡単です。

債権回収会社に依頼する場合、契約後はそれぞれの会社の手順に従って回収が行われます。
債権の回収は法律に反しない回収方法である必要があるため、どの回収会社に依頼しても流れは大体同じです。依頼者側は必要な資料を提示して契約すればいいだけで、基本的に回収は債権回収会社側でしてくれます。依頼者は基本的に回収完了を待っていればいいだけです。

債権買取り(譲渡)の場合は審査が行われます。
買取り可能であれば契約して買取りをしてもらうという流れになります。買取りをしてもらった段階でその債権との縁は切れます。買取り金額を受け取って終了という流れです。

弁護士への依頼の場合は、まずは相談をし、弁護士側からアドバイスをもらうことからはじまります。債権の種類や額、相手の態度、返済の状況(分割払いされているのか、それとも連絡が取れないのか等)を総合的に判断し、クライアントに合った方法を弁護士側が提示します。

弁護士ができる債権回収方法は通常の訴訟から支払督促、少額訴訟、差し押さえなど法的な方法全般に渡るので、クライアントに合った方法を提示した上で相談を重ね、回収を行います。

基本的に弁護士に一任することになりますが、債権の成立に争いがあるなど法的なトラブルが根底にある場合は、ただ回収するだけよりもクライアントの関与が多く必要になる傾向にあります。ただ、依頼後の面倒な手続きや債務者への督促など、大変なところは弁護士に代理してもらうことができます。

債権回収会社、弁護士のどちらに依頼しても、基本的に「相談→正式に依頼・契約→回収→完了後に報告」という流れになることを依頼する前に確認しておきましょう。
ただし、債権の法的な争いがある場合はこのようにスムーズな回収とはいかず、途中に訴訟や調停を挟む可能性があります。あくまでスムーズに回収が進んだ場合の流れです。

■ まとめ

債権回収を第三者に委託するのは、労力や精神的な面から見ても良い方法です。
自分で回収するためにはどうしても手間がかかります。債務者と揉めてしまったら法的な知識も必要です。だからこそ回収を専門にしている会社や深い法的な知識を持つ専門家に依頼するメリットがあるのです。

しかし、回収を依頼できる第三者に依頼するとしても、特徴を知らずに軽い気持ちで依頼してしまうことは避けた方が無難です。前述したように、委託先によっては回収できる債権に制限があるからです。

また、債権回収を依頼しても100パーセント回収できるとは限りませんし、自分が所持する債権に第三者への回収依頼が合っているか判断するのも難しいところです。

第三者に債権回収を依頼する前に、まずは自分の状況を適切に判断すべきではないでしょうか。他にも方法はあるかもしれません。まずは経験豊かな弁護士に相談し、債権に合った回収方法を見つけるところからはじめましょう。それこそが迅速な債権回収の第一歩になるのです。

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