借金返済の相談はどこでできる?無料で借金相談ができる8つの窓口をご紹介

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借金の返済に困ったときには、無料で相談できる相談窓口を利用してください。

自治体や公益法人、弁護士など相談先はたくさんあります。生活習慣の改善などの相談を受け付けている所もあります。

 

この記事では、借金に困っている人が利用できる、無料の相談窓口について紹介していきます。

 

借金の無料相談ができる8つの窓口

法律にくわしいからといって、誰でも法律相談ができるわけではありません。

利益を得る目的で法律相談を行っていいのは、原則として弁護士だけだからです。「弁護士法」という法律で、そのように決まっているのです。ちゃんとした資格を持っている人に相談をしないと、間違ったアドバイスを受けてしまうことがあり、取り返しのつかないことになるおそれがあるからです。

 

ただし、無料で法律相談をすることまでは禁止されていません。そのため、自治体などが無料で法律相談を実施していることがあります。また、弁護士も無料で法律相談を受けていることがあります。

 

無料で法律相談を行っている所として、代表的なものは次の通りです。

 

・弁護士、司法書士

・市区町村などの自治体

・日本弁護士連合会

・日本司法書士会連合会

・日本貸金業協会

・法テラス

・日本クレジットカウンセリング協会

・全国銀行協会

 

弁護士・司法書士

いちばんおすすめです。

 

相談先に迷ったら弁護士に相談するのが確実です。

 

弁護士は「借金問題」の専門家です。

借金の返済が難しいときには、「債務整理」が必要となります。

債務整理をするには弁護士に依頼する必要がでてきます。弁護士以外に相談をしても、結局は弁護士に相談するように言われてしまうことも多いです。

 

はじめから専門の弁護士に相談をしておけば、無駄な時間や労力をかけずに早く問題を解決することができます。

 

弁護士に相談するときに気になるのが「相談料」です。

事務所にもよりますが法律相談は「5,500円/30分(税込み)」くらいが一般的です。

ただし、相談料を無料にしている事務所もあるため、相談するときに料金について、たずねてみるのがいいでしょう。

 

司法書士も法律相談を行うことができますが、認定司法書士という特別な資格を持った司法書士に限られています。また、借金の額が1社につき「140万円以下」でなければ取り扱いができないなどの制限があります。例えば、過払い金が140万円を超えているときには司法書士は取り扱えません。司法書士は弁護士に比べて、できることに制限があるため注意が必要です。

 

市役所

市役所などの自治体が、借金などの法律相談について、専用の窓口を用意していることがあります。相談員として弁護士や司法書士が担当することも多いです。

 

ただし、すべての自治体が相談窓口を用意しているわけではありませんし、予約制で相談までに時間が空いてしまうこともあります。また、相談時間が限定されているため、通常は20分~30分程度しか話を聞いてもらうことができません。そのため、くわしい相談をするには限界があります。

弁護士にも専門分野があり、必ずしも借金にくわしい弁護士が相談を受けてくれるわけではありません。そのため、あらためて専門の弁護士に相談するようにアドバイスを受けることもあります。

 

自治体では、借金の相談だけではなく、収入が少ないなどの経済面での相談も行っているため、助成金や融資など、借金以外の相談をすることも可能です。

 

日本弁護士連合会

日本弁護士連合会(日弁連)は、日本のすべての弁護士が加入している団体です。

日弁連のほかに各地に弁護士会が設置されていて、法律相談センターを運営しています。法律相談は各地の弁護士会館など、およそ300か所で相談が行われています。

相談時間や相談料は、地域や相談内容によって変わる可能性がありますが、目安は次の通りです。

 

相談時間

おおむね30分程度

相談料

5,500円(税込み)前後

※無料のことがある。

 

相談センターによっては初回相談などを無料にしている所もあります。

ただし、借金の額が大きいなど、債務整理が必要だと分かっているようなケースでは、はじめから専門の弁護士に相談した方が早く借金を解決できます。

 

<関連記事>借金はいくらからやばいのか?判断基準や対処法を解説

 

日本司法書士会連合会

日本司法書士会連合会は、すべての司法書士が加入する各地の司法書士会の連合組織です。

司法書士会も借金に関する相談センターを設けています。

原則として有料とのことですが、実際には回数制限を設けて無料で実施している所が多いようです。相談センターにより相談時間や相談料は違いますが、目安は次の通りです。

 

相談時間

20分~1時間程度

相談料

5,500円(税込み)/1時間

※実際には回数制限を設けて無料で実施していることが多い。

 

相談時間が限られているため、込み入った相談は難しいといえます。債務整理が必要なのか、どういった債務整理の方法があるのかなどの一般的なアドバイスになると思います。

そのため、債務整理が必要であることが分かれば、あらためて専門の弁護士に相談する必要があります。

 

日本貸金業協会

日本貸金業協会は、貸金業法に基づいて設立された業界団体です。借金によるさまざまな問題を防ぐための自主規制団体です。

借金に関する相談窓口があり、無料で相談することができます。

「生活再建支援カウンセリング」を無料で受けることができます。

借金の問題を解決するには、債務整理だけではなく、借金の原因を何とかする必要があります。

例えば、ギャンブルや買い物がやめられなかったり、金銭感覚がゆるかったりするのでは、再び借金を繰り返してしまいがちです。

そこで、ご本人やご家族の方から話を聞いて行動パターンの改善や、心理的な支援、返済計画の構築などの相談を受けられます。

 

弁護士による債務整理と併用することで、借金の問題を根本的に解決できることが期待できます。

 

法テラス

法テラスは、国が設立した法的なトラブルを解決するための相談窓口です。無料の法律相談もしてくれます。ただし、無料の法律相談を受けるためには一定の条件が必要です。

特に重要なのは「資産基準」です。収入や資産が一定額以下でなければ利用することができません。

 

相談時間

30分程度

相談料

無料

利用条件

1つの問題について3回まで

収入や資産が一定額以下

※収入等の条件はケースによって異なります。

 

日本クレジットカウンセリング協会

日本クレジットカウンセリング協会は、多重債務者などのカウンセリングを実施している公益法人です。

電話相談によりカウンセリングの予約を入れ、後日、相談センターで面接相談が行われます。相談員が家計の状況などについて聞き取り、弁済計画などについてアドバイスを受けることができます。通常は1回では終わらず複数回相談をすることになります。

 

全国銀行協会

全国銀行協会は、国内の民間銀行の大半が加盟している団体です。

「全国銀行協会相談室」というところが、銀行に関する相談や苦情などを受け付けています。銀行との間でトラブルが生じている場合には、相談してみてもいいかもしれません。

 

<関連記事>借金救済制度とは?利用するメリット・デメリットを解説

 

借金問題を弁護士に相談するメリット

借金を根本的に解決するには弁護士に相談するのが一番です。

その理由を具体的に見ていきます。

 

借金問題について適切なアドバイスを受けられる

無料相談だけでは借金の問題を解決することは難しいといえます。相談時間が制限されていますし、相談員が法的な専門知識を持っていないこともあります。たとえ弁護士が相談員であったとしても、借金問題を専門に取り扱っているとは限りません。

借金の問題は専門性の高い分野なので、日ごろから借金の問題に取り組んでいる弁護士でなければ、適切なアドバイスをするのは難しいのです。

借金問題を専門に扱っている弁護士であれば、適切なアドバイスをすることができます。

 

<関連記事>借金を滞納すると裁判になる?催促を無視するリスクや対処法を解説

 

過払い金の計算をしてもらえる

過払い金というのは、貸金業者に払いすぎてしまった利息のことです。

長い間、消費者金融やクレジットカードを利用していると、利息を多く払いすぎてしまっていることがあります。

利息制限法という法律を超えて支払ってしまった利息については、返還を求められる可能性があります。返還を求められるかどうかは、適法な利息で借金を計算し直す必要があります。

専門の弁護士に相談すれば、過払い金があるかどうかを計算してもらうことができます。

 

<関連記事>過払い金請求とは?請求できる条件と手続きをするデメリットを詳しく解説

 

債務整理の提案や手続きを代行してもらえる

借金について、専門の弁護士に相談することで、生活の見直しだけで解決できるかを判断してもらうことができます。生活を改善しただけでは借金を解決できないときには、「債務整理」を紹介してもらえます。

債務整理というのは、借金の負担を減らしたり、返済する責任をなくしてもらったりする方法です。

債務整理には主に3つの種類があります。

「任意整理」、「個人再生」、「自己破産」の3種類です。

 

任意整理は、相手方(債権者)と話し合って利息を減らしてもらったり、返済期日を延ばしてもらったりする方法です。

個人再生と自己破産は、裁判所を利用した手続きで、借金を大幅に減らしてもらったり、ゼロにしてもらったりする方法です。

 

どの方法を利用するのが一番いいのか、専門の弁護士であれば適切に判断することができます。

 

<関連記事>任意整理とは?メリット・デメリットや費用について詳しく解説

 

まとめ

・借金の相談先として、弁護士や日本貸金業協会などがあります。無料で相談を受け付けてくれることもあります。

専門の弁護士に相談することで早く借金を解決することができます。

・ギャンブルや買い物がやめられないなど、生活改善が必要なときは、日本貸金業協会の「生活再建支援カウンセリング」を無料で受けられます。

・生活改善だけで借金が解決できないときには債務整理が必要です。専門の弁護士に相談し、債務整理が必要か判断してもらってください。

 

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本記事の監修弁護士  前田 祥夢(東京弁護士会所属)

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