超過差押えとは、債権回収のために差押さえた債務者の財産が、債権者の債権額及び執行費用を合わせた額を超える場合の差押えのことを言います。債務者の動産について差押さえて強制執行をする場合、債権額及び執行費用を超えてはならないとして、超過差押えは禁止されています。(民事執行法128条1項)
超過差押えは、必要以上に債務者の財産に対して強制執行の対象として、圧力をかけるものであり、債務者にとって不利益が大きいのと、他の債権者が本来差し押さえられるはずの財産が特定の債権者に不必要に集中帰属してしまうことから、不動産についての差押えを除き禁止されています。そのため、これから債権回収しようと考えているものの、債務者の財産が全て差し押さえられており、それが超過差押えの可能性がある場合は、弁護士を通じて超過分の差押えの取り消しを求める必要があります。
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