二重差押えとは、債権者が債務者の有する財産について差押えた後、他の債権者がさらに、債務者のその財産について差押えをすることによって、一つの財産について二重の差押え関係が生じていることを言います。
この場合、動産についての二重差押えについては否定されています。(民事執行法125条)これは、動産に対する強制執行が、執行官によって強制的に回収されるという手段をとることとの関係上、一度回収したものをさらに他の債権者のために回収するという事態を想定することができないためとされています。
もっとも、不動産、債権に対する二重差押えはその限りではなく、有効に成立させることができます。二重差押えが生じる場面においては、債権者による債権回収の熾烈な競争が始まっていると言えるので、できる限りの金額を回収できるよう、弁護士を通じて債権回収に参加した方が良いと言えます。
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